新型コロナウイルスワクチン接種におけるアナフィラキシーについての差し当たりの感想(陳腐化)

 

 

 

新型コロナウイルスワクチン接種におけるアナフィラキシーについて
 
※この記事は陳腐化している。挙げているのは、2021-03-09時点での情報に過ぎない。
 
※この記事を読むに先立って、以下の記事をまず読むことを勧める。
アナフィラキシーの疑い「重大な懸念認められず」 厚労省分析
2021年3月12日 19時34分
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210312/k10012912261000.html
(以下引用)
 
今月、マサチューセッツ総合病院などの研究班は、接種後のアレルギー反応に関する調査結果をアメリカの医学雑誌「ジャーナルオブジアメリカンメディカルアソシエーション」に掲載しました。
 
それによりますと、アメリカで、ファイザーのワクチンの接種を受けた2万5929人について、自己申告で報告を求めたところ、1.95%にあたる506件のアレルギー反応が報告されました。
 
これらについて、複数の専門医が「ブライトン分類」と呼ばれる国際的な評価指標などを使って分析した結果、7件がアナフィラキシーと判断されたということです。
 
100万回の接種につき、270件の割合になります。
 
一方、日本では11日、午後5時までに36件、100万回当たりの接種に換算して199件のアナフィラキシーが報告されました。
 
厚生労働省の専門家部会の委員の1人は「今回のアメリカの調査で確認されたアナフィラキシーの発症頻度は日本とほぼ同じだ。日本での報告が特別に多いと誤解されないよう説明する必要がある」と指摘しています。
(引用終わり)
 
 
※素人なりに、気になる記事・記述の抜粋。個人用メモとして作成。
 医学情報のため、取り扱い注意。
※例によって、可読性を考慮していない。
※初歩的な計算を間違っている可能性がある。
 
 
 
 
 
(参考記事1:アナフィラキシーの定義等)
World Allergy Organization Anaphylaxis Guidance 2020(WAO)
https://www.worldallergy.org/disease-focus/anaphylaxis
>Anaphylaxis is the most severe clinical presentation of acute systemic allergic reactions.
Google翻訳アナフィラキシーは、急性全身性アレルギー反応の最も重篤な臨床症状です。)
とある。
 
重篤副作用疾患別対応マニュアル アナフィラキシー
(平成20年3月)(厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1h01.pdf
>医薬品(治療用アレルゲンなどもふくみます)などに対する急
性の過敏反応により、医薬品投与後多くの場合は 30 分以内で、
じんま疹などの皮膚症状や、腹痛や嘔吐などの消化器症状、そし
て息苦しさなどの呼吸器症状を呈します。
 
アナフィラキシー
(日本アレルギー学会)
https://www.jsaweb.jp/modules/stwn/index.php?content_id=7
アナフィラキシーについては、
>アレルゲン等の侵入により、複数臓器に全身性にアレルギー症状が惹起され、生命に危機を与え得る過敏反応
で、
 
診断基準としては、リンク先図 1 の 3 項目のいずれかに該当する場合、アナフィラキシーと診断する。
 
また、アナフィラキシーショックについては、
アナフィラキシーに血圧低下や意識障害を伴う場合
 
とある。
 
 
 
(参考記事2)
2021-01-28
SARS-CoV-2ワクチンによるアナフィラキシーの機序は?
現状で接種10万回当たり1件、アナフィラキシーにはPEGが関係か
2021/01/28
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t344/202101/568795.html
 
2021-02-03
ワクチン接種で発症「アナフィラキシー」の正体
「接種後の待機」について具体的に議論すべきだ
2021/02/03 12:00
久住 英二 : ナビタスクリニック内科医師
https://toyokeizai.net/articles/amp/409256
 
2021-02-12
Reports of Anaphylaxis After Receipt of mRNA COVID-19 Vaccines in the US—December 14, 2020-January 18, 2021
米国におけるmRNA COVID-19ワクチン接種後のアナフィラキシーの報告-2020年12月14日~2021年1月18日(JAMA 2021.2.12)
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2776557
https://smart119.biz/covid-19/000279.html
 
2021-xx-xx
新型コロナワクチンについて(首相官邸
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/vaccine.html
>ワクチンに含まれる成分に対する急性のアレルギー反応であるアナフィラキシーの発生頻度は、
市販後米国で100万人に5人程度と報告されています。
 
 
 
(参考記事3:韓国の事例)
2021-03-07
ワクチン副反応が806人増え3689人に 接種後の死者計8人=韓国
2021.03.07 11:23
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210307000600882
>【ソウル聯合ニュース
 韓国保健当局によると、新型コロナウイルスのワクチン接種による
 副反応とみられる症状が7日午前0時までに新たに806件報告された。
 このうち9件は強いアレルギー反応の「アナフィラキシー」が疑われ、2人が重症患者室に入院した。
 2月26日にワクチン接種を開始して以降、副反応の報告は累計3689件、接種後の死者は計8人に
 それぞれ増えた。韓国で接種を受けた人は31万4656人で、接種率は人口(約5200万人)の0.61%。 
 
 副反応が発生したのは接種者の1.17%。ほとんどが頭痛や発熱など予防接種後に一般的に現れる軽微なものだった。
 副反応が報告されたケースのうち、3671件が英アストラゼネカのワクチンで、残りの18件は米ファイザーのワクチンだった。
 
 アナフィラキシーとみられる報告は累計33件となった。
 このうち、アナフィラキシーショックが1件で、残りの32件はアナフィラキシーショック様反応だった。
 アナフィラキシーショック様反応は呼吸困難やじんましんなどの症状が出るものの、治療で好転することが多いという。
 
 接種後の死者は前日より1人増えた。
 
 当局は、接種後の死亡や深刻なアナフィラキシーなどについて調査を進めている。これまで接種との因果関係は確認されていないという。
 
 
 
(参考記事4:報告事例、接種実績)
新型コロナワクチンの副反応疑い報告について(厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_hukuhannou-utagai-houkoku.html
※すべて、ファイザー製ワクチンによるもの。
 
アナフィラキシーについての報告事例の合計は、
 2021-03-10現在、
 25例。
 
※男性1例、女性24例
 
 
新型コロナワクチンの接種実績(厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_sesshujisseki.html
※2021-03-10から、2回目の接種が開始される。
 
※接種回数の合計は、
 2021-03-10現在、
 148950回。
 
※以上から、
 アナフィラキシーの発生率を、
 アナフィラキシー報告例数/接種回数の合計とすると、
 2021-03-10現在、
 (25/148950)*100=0.0167%(小数点第5位以下切り捨て)
 
 
 
(参考記事5:女性に多く見られる傾向)
2021-03-09
https://twitter.com/YujiY0402/status/1369114586302054401
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2777417

山田 悠史 | Yuji Yamada
@YujiY0402
米国ボストンの病院からコロナワクチンアレルギーの報告。
 
・アレルギー症状は2.1%に見られ、アナフィラキシーは0.025%に見られた。
アナフィラキシーの平均年齢は41歳、94%が女性。
・発症までの時間は平均17分。
・人工呼吸器使用や重度の持続的血圧低下(ショック)はなし。
・全員が症状回復。
午前11:35 · 2021年3月9日·Twitter Web App
 
 
Allergic Reactions Including Anaphylaxis After Receipt of the First Dose of Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine — United States, December 14–23, 2020
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/70/wr/mm7002e1.htm
Google翻訳ファイザーの初回投与後のアナフィラキシーを含むアレルギー反応-BioNTechCOVID-19ワクチン—米国、2020年12月14〜23日
>The median patient age was 43 years (range = 18?65 years), and 75 (90%) reported reactions occurred in women.
 
Google翻訳:患者の年齢の中央値は43歳(範囲= 18?65歳)であり、75人(90%)が女性で反応が起こったと報告されています。
 
 
新型コロナワクチンの副反応疑い報告について(厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_hukuhannou-utagai-houkoku.html
※掲載pdfに記載された専門家のコメント
>○森尾友宏 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会長
アナフィラキシーの既往のある女性で、接種後5分後にアナフィラキシー症状が出現し、速やかな処置で改善を認めた。
3事例目の報告だが、全ての症例が女性であることは、欧米での先行報告と合致している。
4万6千人接種の時点では、欧米の報告に比して頻度が高い印象であるが、事例の蓄積で日本における
アナフィラキシーの頻度を明らかにし、発症者の背景などについて解析することが重要になる。
引き続き、重いアレルギーの既往の記載、接種後の観察と、適切な対応体制について徹底する必要がある。
今までの事例については、次回の審議会にて検討、評価を行うことになる。

ファイザー社製のワクチンは安全でしょうか?(山中伸弥
https://www.covid19-yamanaka.com/cont5/39.html
※孫引き。
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2776557
>2月12日のアメリカ医師会誌の論文(査読後)では、12月14日から1月18日までに行われたファイザー社製ワクチン約1000万回、
モデルナ社製ワクチン約750万回の接種において、アナフィラキシーと呼ばれる強いアレルギー反応はファイザー社製が
100万回に4.7回、モデルナ社製は100万回に2.5回と、非常に少ない頻度で報告されています。
アナフィラキシーが起こった人の94%は女性、77%は過去にアレルギー反応の既往がありました。76%は接種後15分以内、
89%は30分以内に発症しています。そして、全例とも適切な治療により速やかに回復されています。
この報告ではアメリカ疾患対策センター(CDC)に報告があったケースのみが報告されています。
 
アナフィラキシーが起こった人の94%は女性
 
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2777417?guestAccessKey=e4d454f9-7f06-42b5-81e1-0ea01d143ed3&utm_source=silverchair&utm_medium=email&utm_campaign=article_alert-jama&utm_content=olf&utm_term=030821
>一方、3月8日に報告された別の論文
Acute Allergic Reactions to mRNA COVID-19 Vaccines | Allergy and Clinical Immunology | JAMA | JAMA Network
ではアメリカボストンの2つの有力病院(マサチューセッツ総合病院およびブリガム・アンド・ウィメンズ病院)の
医療従事者約6万5千人に対して行われた1回目の接種(6割がファイザー社製、4割がモデルナ社製)において、
接種3日後において副反応の有無を調査しています。これによると接種部位以外の発赤、痒み、蕁麻疹といった
アレルギー反応は約2%で認められ、全身性の蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下といったアナフィラキシーは16名に発生しました。
このうち15名は女性、10名はアレルギーの既往、5名はアナフィラキシーの既往がありました。
接種からアナフィラキシー発生までの時間は1から120分で、平均17分でした。
9名はエピネフリンの投与を受け、1名はICUに入院しました。全員が回復しました。
本報告におけるアナフィラキシーの発生頻度は1万回に2.47人回と、上記のCDCの報告よりも高い頻度で発生しています。
 
アナフィラキシーは16名に発生しました。
>このうち15名は女性
 
 
(参考記事6:インフルエンザワクチン)
「令和元年シーズンのインフルエンザワクチン 接種後の副反応疑い報告について」(厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000681710.pdf
※2019年シーズンの副反応について。
 
副反応の報告数(医療機関からの報告数)/推定接種者数は
278/56496152 → 0.000492% 
 
この内、死亡者数/推定接種者数は
5/56496152 → 0.00000885%
 
また、アナフィラキシー報告例/推定接種者数は
8/56496152 → 0.0000141%
アナフィラキシーの可能性があるものとして対象期間内に報告された症例(注2)は22例ありましたが,
このうち,ブライトン分類評価がレベル3以上でアナフィラキシーと評価された症例は8例(うち重篤6例)でした。
 
 
 
(感想)
・インフルエンザワクチンに比して、発症率が明らかに高い。
 (「確率が高い」という書き方が適切かは不明。)
・そもそも、海外の「アナフィラキシー」と本邦の「アナフィラキシー」が
 同一又は同等の基準で評価・判定されているのか不明。
・全ての報告例で回復・軽快している。
・女性が圧倒的に多く報告されている。(2021-03-10現在、報告25例中、男性1例、女性24例)
・海外でも、女性に多く見られるという報告がある。
・医療従事者に女性が多いということでは、多分説明がつかない。
・インターネット上で、化粧、ポリエチレングリコール、女性ホルモン等、いくつかの可能性を指摘するコメントが散見される。
 しかし、断定は禁物。
・インターネットの一部に、女性のヒステリーとする意見が散見される(2chはてなブックマーク)が、これは違うと思う。
 (偏見から来る思い込みではないか?)
・韓国の報道を見る限り、アストラゼネカ製ワクチンの方が副反応はダントツで多い印象。
 韓国人と、アストラゼネカ製ワクチンと相性が悪いということが言えるならば、
 遺伝的に近い日本人に対しても同じことが言えるかもしれない。
 
 
 
以上